seasons.(シーズンズ)【完】
*
帰り道。
あたし達を乗せた車は、日が暮れかけてきた峠道をお父さんの安全運転で走っていた。
「夏枝ー、疲れたんだろ」
「ぅ~ん……」
あたしは一日中騒いで疲れきった体を傾け、今にも寝てしまいそうな虚ろな瞳を窓の外にやっていたの。
山と山の間から覗くオレンジ色の夕陽がとても綺麗で。
だんだん意識が朦朧としてきたからこのまま寝てしまおうとした矢先、急ブレーキを踏む音が聞こえてきて一気に覚醒したわ。
続けてごちゃごちゃした衝突音が耳に入ってきて、同時に車内が激しく揺れた。
あたしの体はついさっき乗っていた遊園地のアトラクションのように振り回され、その弾みで強く頭を打ってしまい、打ち所が悪かったのかそのまま気絶。
今でも明確に思い出せる――というより忘れられるわけがない。
あれは一瞬のことだったけど、あたしの脳裏にしっかりと焼き付いてる。
帰り道。
あたし達を乗せた車は、日が暮れかけてきた峠道をお父さんの安全運転で走っていた。
「夏枝ー、疲れたんだろ」
「ぅ~ん……」
あたしは一日中騒いで疲れきった体を傾け、今にも寝てしまいそうな虚ろな瞳を窓の外にやっていたの。
山と山の間から覗くオレンジ色の夕陽がとても綺麗で。
だんだん意識が朦朧としてきたからこのまま寝てしまおうとした矢先、急ブレーキを踏む音が聞こえてきて一気に覚醒したわ。
続けてごちゃごちゃした衝突音が耳に入ってきて、同時に車内が激しく揺れた。
あたしの体はついさっき乗っていた遊園地のアトラクションのように振り回され、その弾みで強く頭を打ってしまい、打ち所が悪かったのかそのまま気絶。
今でも明確に思い出せる――というより忘れられるわけがない。
あれは一瞬のことだったけど、あたしの脳裏にしっかりと焼き付いてる。