seasons.(シーズンズ)【完】
「……ごめん。一人にさせてくれない?」


まるで前までの冬香のように、周囲との距離を置いたわ。

羨ましさが恨めしさに変わっていくのが怖くて、そんなこと考える自分が惨めで嫌気がさしてきたから。

転入して数日経っても、その気持ちは一行に良い方向へ向かう兆しはなかった。

それどころか、なんとか学校には通うもののほとんど屋上でサボりという不良少女になりさがったあたしがいて、当然まともな友達は一人もいない状態だった。
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