seasons.(シーズンズ)【完】
「……止めないのね」
「止めても無駄でしょうから。あなたの人生はあなたが決めるものですし。僕のことは気にせず、さあ続きをどうぞ」
止めても無駄……全くもってその通りだった。
「やめろ」と言われて「はいやめます」と答えられるものならば、最初からこんなことしない。
「あ、遺書は残しましたか?」
「そんなもん書いてないわよ」
「でしたら僕が遺書代わりになりましょう。宜しかったら話していただけませんか?あなたが死にたい理由を」
穏やかな微笑みを不快に感じつつも、あたしは今に至るまでの経路を包み隠さず語ってしまった。
死に際に声をかけてもらえたことで、私は自分がまだ生きてることを証明してもえれたような気がしたから、ちょっとだけ安堵している部分もあったのかしらね。
もしかしたらあたしはこの時既に、秋人くんに惹かれていたのかも知れないわ。
「……それは、辛い思いをしましたね」
「過去形じゃなくて現在進行形なんだけど」
「だから楽になるために死のうと?」
「そうよ」
あたしは神に見放された存在なのよ。
こんな神の配下にあるような世界で生きてたって幸せにはなれない。
「止めても無駄でしょうから。あなたの人生はあなたが決めるものですし。僕のことは気にせず、さあ続きをどうぞ」
止めても無駄……全くもってその通りだった。
「やめろ」と言われて「はいやめます」と答えられるものならば、最初からこんなことしない。
「あ、遺書は残しましたか?」
「そんなもん書いてないわよ」
「でしたら僕が遺書代わりになりましょう。宜しかったら話していただけませんか?あなたが死にたい理由を」
穏やかな微笑みを不快に感じつつも、あたしは今に至るまでの経路を包み隠さず語ってしまった。
死に際に声をかけてもらえたことで、私は自分がまだ生きてることを証明してもえれたような気がしたから、ちょっとだけ安堵している部分もあったのかしらね。
もしかしたらあたしはこの時既に、秋人くんに惹かれていたのかも知れないわ。
「……それは、辛い思いをしましたね」
「過去形じゃなくて現在進行形なんだけど」
「だから楽になるために死のうと?」
「そうよ」
あたしは神に見放された存在なのよ。
こんな神の配下にあるような世界で生きてたって幸せにはなれない。