seasons.(シーズンズ)【完】
*
本日から待ちに待った夏休み突入です。
とは言え、僕達は仮にも受験生。
金沢が補習を頑張っているように、僕も試験に向けて学力向上を目指さなければいけないわけでして。
僕はとある駅近くにある、塾の夏期講習会に参加することになっていた。
しかも夏休み初日から早速と言わんばかりに講習があるので、勉強好きの僕でもさすがにヘコみます。
ですけどこれがのちに実を結ぶのであれば、切磋琢磨して学問に励みますよ。
――そう、僕には目標があるのですから。
償いという意を込めた目標が……。
「……あれ、進藤くん?」
炎天下による猛暑の中、汗を拭いながら向かった先には見慣れた顔があった。
白い日傘をさしてバスを待つ米澤さんだ。
「偶然だね。お出かけ?」
「ええまぁ。講習会ってやつです」
「講習……もしかして駅近くの塾の講習?」
「そうですけど、米澤さんは?」
疑問を抱いた僕に米澤さんは、自分は元々その塾の生徒で講習は強制参加であると答えた。
なるほど。どうりで成績優秀なわけです。
本日から待ちに待った夏休み突入です。
とは言え、僕達は仮にも受験生。
金沢が補習を頑張っているように、僕も試験に向けて学力向上を目指さなければいけないわけでして。
僕はとある駅近くにある、塾の夏期講習会に参加することになっていた。
しかも夏休み初日から早速と言わんばかりに講習があるので、勉強好きの僕でもさすがにヘコみます。
ですけどこれがのちに実を結ぶのであれば、切磋琢磨して学問に励みますよ。
――そう、僕には目標があるのですから。
償いという意を込めた目標が……。
「……あれ、進藤くん?」
炎天下による猛暑の中、汗を拭いながら向かった先には見慣れた顔があった。
白い日傘をさしてバスを待つ米澤さんだ。
「偶然だね。お出かけ?」
「ええまぁ。講習会ってやつです」
「講習……もしかして駅近くの塾の講習?」
「そうですけど、米澤さんは?」
疑問を抱いた僕に米澤さんは、自分は元々その塾の生徒で講習は強制参加であると答えた。
なるほど。どうりで成績優秀なわけです。