seasons.(シーズンズ)【完】
50%の気持ち
*秋人side
昨日の神社での一件以来、なぜか冬香がよそよそしい。
毎度隣の席で受けていた講習。
僕が先にいつもの席に着いて待っていても、何も言わず距離を置いた席に腰を下ろしこちらを見向きもしない。
心配になって話し掛けてみたら、明らかに話を打ち切ろうとしているような不自然な返答ばかり。
いつかの彼女を思い出させるような、愛想のない振る舞いだ。
どう考えても僕は避けられている。
心当たりがないのですけれど……もしかして思春期最中の女の子の手をいきなり取るのはやはり失礼だったのでしょうか?
今はそうこじつけるのが妥当な線ですよね。
でもなぜでしょう。無意識の内に冬香の手を引いて、お参りを義務付けるかのように誘導したのは。
僕はどうしてあんなことをしてしまったのか。
こんなことになってから後悔してしまうなんて情けないですね。
“あっくんならきっとなれるよ”
全く同じ言葉を、君と同じ顔で同じ声をした女の子に言われたことがあります。
「ほなみ……」
罪滅ぼしになるというのならば、僕は決して逃げずに現実を受け止めます。
それだけは分かっていてください、ほなみ。
昨日の神社での一件以来、なぜか冬香がよそよそしい。
毎度隣の席で受けていた講習。
僕が先にいつもの席に着いて待っていても、何も言わず距離を置いた席に腰を下ろしこちらを見向きもしない。
心配になって話し掛けてみたら、明らかに話を打ち切ろうとしているような不自然な返答ばかり。
いつかの彼女を思い出させるような、愛想のない振る舞いだ。
どう考えても僕は避けられている。
心当たりがないのですけれど……もしかして思春期最中の女の子の手をいきなり取るのはやはり失礼だったのでしょうか?
今はそうこじつけるのが妥当な線ですよね。
でもなぜでしょう。無意識の内に冬香の手を引いて、お参りを義務付けるかのように誘導したのは。
僕はどうしてあんなことをしてしまったのか。
こんなことになってから後悔してしまうなんて情けないですね。
“あっくんならきっとなれるよ”
全く同じ言葉を、君と同じ顔で同じ声をした女の子に言われたことがあります。
「ほなみ……」
罪滅ぼしになるというのならば、僕は決して逃げずに現実を受け止めます。
それだけは分かっていてください、ほなみ。