seasons.(シーズンズ)【完】
*夏枝side


「どうして……?」


お祭りの日、初めて知った二人の呼び合い方。

あっくんと冬香……か。

私の知らないところで二人に何があったのかしら?

ただ講習が一緒というだけでそこまで親しくするものなの?

それこそあの内気な冬香がよ?

もしかして冬香も秋人くんのこと……?

あーダメダメ、ネガティブになるな夏枝!らしくないわよっ!

そんなの決まったわけじゃないし、考えたってどうしようもないし、ネチっこくやるなんてあたしの性に合わないし!


「あ~あ、現実は厳しいもんよねぇ……。やんなっちゃうわ」


どこかオバハン臭漂う発言は置いておいて、っと。


「何かしら?」


さっき着信音が鳴ってたはずの携帯。

見ると案の定メールがきていた。しかも加奈からだし。


「なになに?駅前のアイス専門店に行かない?冬香ちゃんと三人で……うん行く行く!」


思わず携帯を握る手に力を込めて返事を完成させる。

そうして返信を済ませ、素早く身支度に取り掛かっていると、今度は長い長い着信音が。
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