seasons.(シーズンズ)【完】
シゲも俺のことを偉く気に入ってくれたみたいだし、お互い面白おかしければ結果オーライだ、なんてプラスに思考を働かせてみるとするか。

その後すぐ本人の口から告げられたことだが、シゲは学年一のお調子者として名高い御方であったのだ。
こればかりは自分で言っちゃう辺りが、事実であることを証明していると感心してしまった。


「アッキってばめちゃ頭いいの。オレテスト前は毎回アッキにお世話になってるかんなー」


ひとしきり話が弾み、自由時間も半分が過ぎ去った頃、シゲが手招きして呼んだのはいかにも賢そうなメガネ男子だった。

アッキと呼ばれたそいつの本名は進藤秋人。こちらは学年一賢い男ときた。
どうやらシゲと進藤は例年同じクラスで長い付き合いらしい。
インテリメガネとお調子者のイガグリ頭……はたから見ればどれほどミスマッチな組み合わせだろうことか。
更に凡人オーラ全開の俺が加わると、異様な組み合わせに見えてくる。
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