seasons.(シーズンズ)【完】
空回りクライシス
*冬香side
今日の夕方に広場で起こった出来事を思い返すと、なかなか寝付けない。
あの時、突然の夏枝ちゃんと加奈ちゃんの登場に、結局彼から何も訊き出せなかったことを酷く後悔している自分がいた。
相手のあの様子からして、どちらにしろ到底訊き出すことは難しかっただろうけど。
それにしてもどうして私は相手が不良だと分かっていながら、あんな大胆な行動にでちゃったのだろう。
“ほなみ”って名前を聞いた時、怖いなんて気持ちがこれっぽっちもなくなって、代わりに知りたいって気持ちが私の思考を狂わせた。
気付いたらあの少年にすがり付いてたんだ。
加奈ちゃんが言ってたけど、あの不良少年の名前は片桐涼人というらしい。
同じ学校だから廊下で何度かすれ違ったりしたことはあるけど、もちろん直接関わったことなんてないし、どんな人かも知らない。
正直先生泣かせの不良ということしか……。
でもほなみさんを通じてあっくんとなんらかの接点はあるはず。
「はあ……」
大きく息を吐いて、ぽすんとベッドに体を預ける。
天井を見据えつつなんとか手掛かりを掴めないかと考えてみた。
けど閃きなんてもの訪れるはずもなく、
「……寝よう」
明日も講習があるもんね。
今日の夕方に広場で起こった出来事を思い返すと、なかなか寝付けない。
あの時、突然の夏枝ちゃんと加奈ちゃんの登場に、結局彼から何も訊き出せなかったことを酷く後悔している自分がいた。
相手のあの様子からして、どちらにしろ到底訊き出すことは難しかっただろうけど。
それにしてもどうして私は相手が不良だと分かっていながら、あんな大胆な行動にでちゃったのだろう。
“ほなみ”って名前を聞いた時、怖いなんて気持ちがこれっぽっちもなくなって、代わりに知りたいって気持ちが私の思考を狂わせた。
気付いたらあの少年にすがり付いてたんだ。
加奈ちゃんが言ってたけど、あの不良少年の名前は片桐涼人というらしい。
同じ学校だから廊下で何度かすれ違ったりしたことはあるけど、もちろん直接関わったことなんてないし、どんな人かも知らない。
正直先生泣かせの不良ということしか……。
でもほなみさんを通じてあっくんとなんらかの接点はあるはず。
「はあ……」
大きく息を吐いて、ぽすんとベッドに体を預ける。
天井を見据えつつなんとか手掛かりを掴めないかと考えてみた。
けど閃きなんてもの訪れるはずもなく、
「……寝よう」
明日も講習があるもんね。