seasons.(シーズンズ)【完】
過ちと償い
*冬香side
あっくんを怒らせてしまったことで、私の脳内は罪悪感にむしばまれてしまいそうだった。
講習の内容は右から左へ一方通行に抜けていくし、もちろんペンを握る手は止まったままでノートも真っ白。
それでも頭の中では講習が終わったら、あっくんにちゃんと謝って許してもらおう、と勉強には関係ない考えを廻らせていた。
いつもより長く感じた講習のあと、私は高鳴る胸の鼓動を抑えてあっくんを呼びとめようとした……のだけれど時既に遅し。
いつの間にか教室内からあっくんの姿が消えていた。
慌てて塾を出るとそれらしき後ろ姿を発見。
駆け足で何やら急いでいるようにも見える。
私は見失う前にと、普段使い慣れていない脚力をふんばらせてあとを追いかけた。
行きかう人を器用に交わしながら前へ進むあっくんを目指して、何度か人にぶつかりそうになりながらも走る私。
早くも体力の限界を感じていたまさにその時、前方であっくんの足が止まったことにほっとする。
あっくんを怒らせてしまったことで、私の脳内は罪悪感にむしばまれてしまいそうだった。
講習の内容は右から左へ一方通行に抜けていくし、もちろんペンを握る手は止まったままでノートも真っ白。
それでも頭の中では講習が終わったら、あっくんにちゃんと謝って許してもらおう、と勉強には関係ない考えを廻らせていた。
いつもより長く感じた講習のあと、私は高鳴る胸の鼓動を抑えてあっくんを呼びとめようとした……のだけれど時既に遅し。
いつの間にか教室内からあっくんの姿が消えていた。
慌てて塾を出るとそれらしき後ろ姿を発見。
駆け足で何やら急いでいるようにも見える。
私は見失う前にと、普段使い慣れていない脚力をふんばらせてあとを追いかけた。
行きかう人を器用に交わしながら前へ進むあっくんを目指して、何度か人にぶつかりそうになりながらも走る私。
早くも体力の限界を感じていたまさにその時、前方であっくんの足が止まったことにほっとする。