seasons.(シーズンズ)【完】
辺りを見回すと、現在自分のいる場所は先日夏枝ちゃんと加奈ちゃんと落ち合うために訪れた駅前の噴水広場で、ここまで(って大袈裟に言うほど遠くないけど)ノンストップで走ってきたことに驚いた。
あっくん運動音痴のはずなのに、意外に持久力はあるのかな?
そんな考察をしながら、まだ呼吸が乱れたまま呼び掛けようとして一歩踏み出したけど、すぐに後退した。
なぜならあっくんは遠くからでも分かる派手な髪型をした片桐くんと何らかの約束をしていたらしく、顔を合わせるなりもめていたからだ。
そういえば片桐くんに話をつけておくって言ってたような……。
気付かれない程度に距離を縮め様子をうかがっているうちに、片桐くんの仲間達が集まってきて、彼らはあっくんに対して次第に喧嘩腰になっていった。
止めに入ろうか否か。
オロオロしていると不良の一味が、持っている缶ジュースをあっくんに投げつけようとしているのが見えた。
このままじゃあっくんが……!
衝動的な意思が働いて、同時に私は駆け出していた。
間に合え!と念じながらただ前へ――。
あっくん運動音痴のはずなのに、意外に持久力はあるのかな?
そんな考察をしながら、まだ呼吸が乱れたまま呼び掛けようとして一歩踏み出したけど、すぐに後退した。
なぜならあっくんは遠くからでも分かる派手な髪型をした片桐くんと何らかの約束をしていたらしく、顔を合わせるなりもめていたからだ。
そういえば片桐くんに話をつけておくって言ってたような……。
気付かれない程度に距離を縮め様子をうかがっているうちに、片桐くんの仲間達が集まってきて、彼らはあっくんに対して次第に喧嘩腰になっていった。
止めに入ろうか否か。
オロオロしていると不良の一味が、持っている缶ジュースをあっくんに投げつけようとしているのが見えた。
このままじゃあっくんが……!
衝動的な意思が働いて、同時に私は駆け出していた。
間に合え!と念じながらただ前へ――。