seasons.(シーズンズ)【完】
*
後日行われたほなみの葬儀。
誰もが真っ黒な服に身を包み、重苦しい空気のなか冷たくなってしまったほなみに手を合わせた。
今晩の葬儀は一段落というところで、僕は涼人に呼び出されて外の駐車場に出た。
暗闇の世界で、満月だけが鬱陶しいくらい存在を主張している。
「なんでほなみを連れ出したんだ?」
涼人は冷酷な目をしていた。
「それは……ほなみがどうしても外に行きたいと、」
「ほなみのせいにしてんじゃねーよ!」
突然の怒鳴り声にびくりと肩を震わす。
「お前が連れ出さなければこんなことにはならなかったんだ!ほなみが死んだのはお前のせいなんだよ!わかってんのか!?」
涼人の言葉の一つ一つが、僕を串刺しにするかのように体中に突き刺さる。
立ち尽くす僕の胸倉を掴んで涼人は叫んだ。
「この人殺し!」
そう……なのかもしれない。
“かも”じゃなくて、“そう”なんだ。
僕がほなみを――……、
「喧嘩はやめて二人とも!」
ぼんやりと自分のしでかした罪の重さを再認識していると、細身の女性が割って入ってきて僕と涼人の身を引き剥がした。
後日行われたほなみの葬儀。
誰もが真っ黒な服に身を包み、重苦しい空気のなか冷たくなってしまったほなみに手を合わせた。
今晩の葬儀は一段落というところで、僕は涼人に呼び出されて外の駐車場に出た。
暗闇の世界で、満月だけが鬱陶しいくらい存在を主張している。
「なんでほなみを連れ出したんだ?」
涼人は冷酷な目をしていた。
「それは……ほなみがどうしても外に行きたいと、」
「ほなみのせいにしてんじゃねーよ!」
突然の怒鳴り声にびくりと肩を震わす。
「お前が連れ出さなければこんなことにはならなかったんだ!ほなみが死んだのはお前のせいなんだよ!わかってんのか!?」
涼人の言葉の一つ一つが、僕を串刺しにするかのように体中に突き刺さる。
立ち尽くす僕の胸倉を掴んで涼人は叫んだ。
「この人殺し!」
そう……なのかもしれない。
“かも”じゃなくて、“そう”なんだ。
僕がほなみを――……、
「喧嘩はやめて二人とも!」
ぼんやりと自分のしでかした罪の重さを再認識していると、細身の女性が割って入ってきて僕と涼人の身を引き剥がした。