seasons.(シーズンズ)【完】
*夏枝side
受験勉強をしつつも遊び尽くした夏休みが終わり、やってきました二学期。
相変わらずみんなうるさいくらい元気だし、やっぱり学校って楽しくて良いわね。
席替えじゃまたハルの隣だし、腐れ縁にも程があるってのよ。
ま、ハルだからいいんだけど。
「秋人くんと冬香は結構離れたのね」
秋人くんと冬香の席が離れてくれたことを、密かに喜んでる自分がいた。
二人が一緒にいるのを見ると、どうしてもお祭りの一件が脳内をよぎる。
実際に見たわけじゃないのに、手を繋いで楽しそうに屋台を回る二人の映像が勝手に想像されて、あたしのビジョンに映し出された。
そのたび複雑な感情に苛まれる。
「ちょっと安心、てところか?」
ハルの図星を突く問い掛けに内心ドキリとした。
「……別に」
ちょうど鐘が鳴ってくれて、あたしはトイレのふりを装って席を立つ。
ハルが何か言おうとしてたけど、あえて無視をした。
下手に励まされるくらいなら一人で抱え込んでる方がマシってもんだわ。
受験勉強をしつつも遊び尽くした夏休みが終わり、やってきました二学期。
相変わらずみんなうるさいくらい元気だし、やっぱり学校って楽しくて良いわね。
席替えじゃまたハルの隣だし、腐れ縁にも程があるってのよ。
ま、ハルだからいいんだけど。
「秋人くんと冬香は結構離れたのね」
秋人くんと冬香の席が離れてくれたことを、密かに喜んでる自分がいた。
二人が一緒にいるのを見ると、どうしてもお祭りの一件が脳内をよぎる。
実際に見たわけじゃないのに、手を繋いで楽しそうに屋台を回る二人の映像が勝手に想像されて、あたしのビジョンに映し出された。
そのたび複雑な感情に苛まれる。
「ちょっと安心、てところか?」
ハルの図星を突く問い掛けに内心ドキリとした。
「……別に」
ちょうど鐘が鳴ってくれて、あたしはトイレのふりを装って席を立つ。
ハルが何か言おうとしてたけど、あえて無視をした。
下手に励まされるくらいなら一人で抱え込んでる方がマシってもんだわ。