seasons.(シーズンズ)【完】
フリーフォールが苦手というのは真っ赤な嘘。
嘘を吐くことに罪悪感はあったけど、少しでも流れを自然なものにしたかったから。
「……駄目かしら?」
秋人くんは黙って何やら考え込んでいるようだった。
もしかしてハルとの目論みがバレちゃったとか?
最低な女って思われた!?
不安が頭をよぎり、あたしは息を凝らして返事を待つ。
「いえ、喜んで。芳賀さんと話したいこともあったのでいい機会です」
ズレた眼鏡のフレームをくいっと持ち上げる秋人くんの言葉に、安堵の溜め息がもれる。
これで第一段階はクリアしたというところね。
「じゃあ一緒に色々乗りましょ!まずはあれからよ!」
あたしは嬉しさのあまり秋人くんの手を引いて駆け出した。
すごい。夢みたい。
誰にも邪魔されず二人で、しかも手を取って遊園地を回るなんて恋人のようだわ。
幸せの絶頂にいたあたしは、このまま時が止まればいいのに、なんて幻想さえ抱いてしまった。
嘘を吐くことに罪悪感はあったけど、少しでも流れを自然なものにしたかったから。
「……駄目かしら?」
秋人くんは黙って何やら考え込んでいるようだった。
もしかしてハルとの目論みがバレちゃったとか?
最低な女って思われた!?
不安が頭をよぎり、あたしは息を凝らして返事を待つ。
「いえ、喜んで。芳賀さんと話したいこともあったのでいい機会です」
ズレた眼鏡のフレームをくいっと持ち上げる秋人くんの言葉に、安堵の溜め息がもれる。
これで第一段階はクリアしたというところね。
「じゃあ一緒に色々乗りましょ!まずはあれからよ!」
あたしは嬉しさのあまり秋人くんの手を引いて駆け出した。
すごい。夢みたい。
誰にも邪魔されず二人で、しかも手を取って遊園地を回るなんて恋人のようだわ。
幸せの絶頂にいたあたしは、このまま時が止まればいいのに、なんて幻想さえ抱いてしまった。