seasons.(シーズンズ)【完】
*春輝side 


重大任務を完了させた俺は恐怖のフリーフォールで大絶叫したのち、愛の急降下を共にした三人と揃ってうなだれていた。


「ていうか春輝くん……自分から愛の急降下とか言っといて、なんでそんなにグロッキ~?」

「オ゙レ゙ドイ゙レ゙行゙っ゙でぐる゙……」

「ゔぅ……加奈も行ぐ~……」


濁点ばかりの妙な日本語を残し、シゲと木村はフラフラになりながらトイレへ消えて行った。

申し訳ないことをしたとは思ってるが、根源を辿ればナツのせいだということを訴えたい限りだ。


「……夏枝ちゃんとあっくん大丈夫かな?」


俯いていた米澤が顔をあげる。


「あ、ああ大丈夫だろ。メールきてたけど、はぐれたついでに少し二人で回るらしいから」


俺はダルそうに体を起こし適当にあしらった。

もちろんメールがきたなんていうのは嘘っぱちだ。


「夏枝ちゃんに頼まれたの?」

「まあな」


……ん?なんだって?

普通に返しちまったけど、今なんかおかしかったよな。

米澤の発言に異議あり!
< 250 / 410 >

この作品をシェア

pagetop