seasons.(シーズンズ)【完】
「つか顔近いし。何、アタシが出場しちゃ悪いっての?」
「そうじゃなくて!キーボードがどうとかって……?」
「あー、キーボード?昔ピアノ習ってて、その延長でやったことあるだけ。それが何か?」
女神降臨!
この時ばかりは、山崎凛の頭上に神々しい光が降り注いでいた。
ハイタッチを交わしたあたしと加奈を訝しそうに見ている山崎凛に、事情を説明する。
山崎凛は意外や意外、すんなりと話を呑み込んでくれた。
他のメンバーを探す手間なく、当日目立つことができるのは、山崎凛にとっても都合が良かったもよう。
てっきりボーカルの取り合いになるかと思いきや、またしても意外、文句ひとつ零さずあたしにボーカルの座を譲ってきた。
実は山崎凛は自覚のある音痴だということを知るのは、これより少し先の話になるのだけれど。
かくして、あたし、加奈、山崎凛、加奈の部活仲間(窪井さんというらしい)の四人でフリーステージに向けての即席バンドグループが結成されたわけ。
山崎凛とグループを組むなんて不本意にも程があるけど……でもまぁこういう付き合いもたまにはいいんじゃないかな、って思えた辺り、あたしも満更じゃなかったみたいね。
さて、学祭に向けてやらなきゃならないことが増えちゃったし、気合いれて頑張るわよー!
「そうじゃなくて!キーボードがどうとかって……?」
「あー、キーボード?昔ピアノ習ってて、その延長でやったことあるだけ。それが何か?」
女神降臨!
この時ばかりは、山崎凛の頭上に神々しい光が降り注いでいた。
ハイタッチを交わしたあたしと加奈を訝しそうに見ている山崎凛に、事情を説明する。
山崎凛は意外や意外、すんなりと話を呑み込んでくれた。
他のメンバーを探す手間なく、当日目立つことができるのは、山崎凛にとっても都合が良かったもよう。
てっきりボーカルの取り合いになるかと思いきや、またしても意外、文句ひとつ零さずあたしにボーカルの座を譲ってきた。
実は山崎凛は自覚のある音痴だということを知るのは、これより少し先の話になるのだけれど。
かくして、あたし、加奈、山崎凛、加奈の部活仲間(窪井さんというらしい)の四人でフリーステージに向けての即席バンドグループが結成されたわけ。
山崎凛とグループを組むなんて不本意にも程があるけど……でもまぁこういう付き合いもたまにはいいんじゃないかな、って思えた辺り、あたしも満更じゃなかったみたいね。
さて、学祭に向けてやらなきゃならないことが増えちゃったし、気合いれて頑張るわよー!