seasons.(シーズンズ)【完】
winter.
冬が恩返し
*春輝side
今年も残すところ数週間。
寒さも本格的になりつつあり、防寒グッズを欠かせなくなった俺は、とぐろのようにマフラーを巻いて学校へ向かっていた。
春には淡いピンク、夏には光合成に一生懸命な緑、秋には燃えるような橙、季節に伴い色を変えていった街路樹の寂しげな姿を横目に、また冬を実感する。
衣服の隙間に入り込んでくるひんやりとした風に身震いしていると、後方から誰かが駆けてくる足音が近付いてきた。
まだ遅刻する時間でもないのに、何をそんなに急いでいるのだろうか。
そういえばもうすぐ球技大会たるものが行われるのだが、もしかしたらその為の朝練習なのかもしれない。
先日の学校帰りコミュニケーションセンターに強制連行され、ナツにバスケの猛特訓を強いられたことを思い出しながら推測してみた。
今年も残すところ数週間。
寒さも本格的になりつつあり、防寒グッズを欠かせなくなった俺は、とぐろのようにマフラーを巻いて学校へ向かっていた。
春には淡いピンク、夏には光合成に一生懸命な緑、秋には燃えるような橙、季節に伴い色を変えていった街路樹の寂しげな姿を横目に、また冬を実感する。
衣服の隙間に入り込んでくるひんやりとした風に身震いしていると、後方から誰かが駆けてくる足音が近付いてきた。
まだ遅刻する時間でもないのに、何をそんなに急いでいるのだろうか。
そういえばもうすぐ球技大会たるものが行われるのだが、もしかしたらその為の朝練習なのかもしれない。
先日の学校帰りコミュニケーションセンターに強制連行され、ナツにバスケの猛特訓を強いられたことを思い出しながら推測してみた。