seasons.(シーズンズ)【完】
半年ほど前まで現役で活躍していた選手に、引けをとらないくらいのプレーを見せつけてきたナツは、それはもう一目見て分かるほどご満悦な様子で、他チームの準決勝を観戦している。
「さて、決勝に上がってくるのはどっちのクラスかしらねぇ」
どっちだろうがコイツは負ける気なんてさらさら無いのだろう。
腕を組んで高みの見物も同然のナツの隣で、俺はドリンクを一飲みした。
……ていうかさっきから米澤の姿が見当たらないのだが、どこ行っちまったんだ?
トイレだろうか?
「そういえば冬香がいませんね。……調子でも悪かったのでしょうか?」
進藤に訊ねてみるも明確な回答は得られず。
お前もっと彼女のこと大切にしないとフラれるぞ。
尽くしてるようで抜かりあるのが進藤らしいのだが。
「あの子こういう騒がしいところ苦手っぽいしね。試合見ててほしかったけど仕方ないわ」
ナツも弁えたように苦笑した。
俺も同感だったので頷き返していると、
「芳賀さん?」
後方から女子の声。
振り返ってみるとそこには知らない顔があった。
「さて、決勝に上がってくるのはどっちのクラスかしらねぇ」
どっちだろうがコイツは負ける気なんてさらさら無いのだろう。
腕を組んで高みの見物も同然のナツの隣で、俺はドリンクを一飲みした。
……ていうかさっきから米澤の姿が見当たらないのだが、どこ行っちまったんだ?
トイレだろうか?
「そういえば冬香がいませんね。……調子でも悪かったのでしょうか?」
進藤に訊ねてみるも明確な回答は得られず。
お前もっと彼女のこと大切にしないとフラれるぞ。
尽くしてるようで抜かりあるのが進藤らしいのだが。
「あの子こういう騒がしいところ苦手っぽいしね。試合見ててほしかったけど仕方ないわ」
ナツも弁えたように苦笑した。
俺も同感だったので頷き返していると、
「芳賀さん?」
後方から女子の声。
振り返ってみるとそこには知らない顔があった。