seasons.（シーズンズ）【完】

「アンタ……！」


目の前にはさっき伝言を持ってきた女を含め、六人の女子生徒。

どいつもこいつも意地汚そうな笑みを浮かべこちらを見ていた。

薄々感付いていたいたけど、このタイミングでやっと正体を現すとは。

のんびりしてる時間なんてないのに、空気の読めない奴らだこと。


「今までの嫌がらせはは全部アンタらの仕業ね」


トンボや教科書の件を始めとした数々の嫌がらせ。

ハルにすら内緒にしてたけど、あたしはあの後も物が紛失したと思ったらゴミ箱の中にあったり、悪口だけ並べられた手紙が鞄の中から出てきたりと、たくさんの嫌がらせを受けていた。

でも面と向かったのは今回は初めて。


正々堂々とするようになった山崎凛は犯人じゃないと予想していたけど、まさかコイツらがね。

いつだか廊下ですれ違った時に、あたしのことを睨んできていた顔もある。