seasons.(シーズンズ)【完】
「わあ可愛い花冠だね。いいなぁ」
寄って来た米澤が、羨ましそうに俺の頭上を指差す。
「だろ?」
と笑い返していると進藤が何かを差し出してきた。
「長谷川、僕達からもプレゼントです」
どうやら誕生日プレゼントのようだ。
とんだサプライズだなこりゃ。
受け取ったパステルカラーの包装紙の中から出てきたのは、サクラ型の写真立て。
貰っといてなんだが男に桃色のサクラって女々しくないか。
俺って実はカマくさく見えてるとか?
「長谷川くんの名前の“春”にちなんで選んだよ。ちょっと女の子っぽいのは許してね」
なんだ、そういうことなら喜んで。
「それではそこに並んでください」
涼しげなスマイルのままぐいぐいと背中を押してくる進藤。
その手にはデジタルカメラ。
フェンスの前に誘導された俺は、ナツと米澤に挟まれ両手に花状態だ。
進藤は花壇の傍にあったスコップや軍手などの入っている物置に上手いことカメラを固定して、セルフタイマーをセットするなり米澤の隣に控えた。
「1+1はー?」
そろそろ古臭さを感じさせられるセリフをナツが言った数秒後、小さなシャッター音が鳴った。
寄って来た米澤が、羨ましそうに俺の頭上を指差す。
「だろ?」
と笑い返していると進藤が何かを差し出してきた。
「長谷川、僕達からもプレゼントです」
どうやら誕生日プレゼントのようだ。
とんだサプライズだなこりゃ。
受け取ったパステルカラーの包装紙の中から出てきたのは、サクラ型の写真立て。
貰っといてなんだが男に桃色のサクラって女々しくないか。
俺って実はカマくさく見えてるとか?
「長谷川くんの名前の“春”にちなんで選んだよ。ちょっと女の子っぽいのは許してね」
なんだ、そういうことなら喜んで。
「それではそこに並んでください」
涼しげなスマイルのままぐいぐいと背中を押してくる進藤。
その手にはデジタルカメラ。
フェンスの前に誘導された俺は、ナツと米澤に挟まれ両手に花状態だ。
進藤は花壇の傍にあったスコップや軍手などの入っている物置に上手いことカメラを固定して、セルフタイマーをセットするなり米澤の隣に控えた。
「1+1はー?」
そろそろ古臭さを感じさせられるセリフをナツが言った数秒後、小さなシャッター音が鳴った。