seasons.(シーズンズ)【完】
「上辺では仲良くして、こうやって今までも裏で私の陰口言ってたんでしょ?そうやってみんな楽しんでるんでしょ?それを知った私がどんな気持ちになるかなんて考えもしないでさ!」


一度歯向かってしまえば、しがらみから解放されたかのように、次々と飛び出していく抗言。
すっかりブレーキが制御不能になってしまった私は、勢いで凛ちゃんに詰め寄る。
瞳から溢れ出た生理的な涙に比例して、渦巻いている心情が止め処なく放出されていった。


「――ッ、こんなことならどうして最初から仲良くなんて、」
「あーもう、うっさいなあ根暗のくせに!」


突然ドスの利いた声が耳に届いて息を呑む。
それは紛れもなく凛ちゃんから発せられた声で、私は潤んだ瞳を大きく見開いたまま身震いした。
その傍ら、私の日常が音を立てて崩れていくのを、心のどこかでしっかりと感じ取っていた。


「……凛、ちゃん?」
「気安く名前呼ばないでよ、マジウザすぎ!」
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