seasons.(シーズンズ)【完】
「金沢知ってるの?」
「去年同じクラスだったからね~。めっちゃ可愛いし、性格も評判良いから男子の間でも人気なはずなんだけど。それにしてもオレリンリンが青園出身ってこと知らんかったわー」
「今は何組が分かる?」
「確かFじゃなかったかな?この前F組に入っていくのちらっと見たし」
でかしたわ金沢。たまには役に立つじゃないの。
そうと分かれば早速行動開始よ!
終始敬語で接してくれた情報提供者の女子生徒へ手短にお礼を告げるなり、あたし達はC組から隣のクラスのD組へ直行した。
冬香なら昼休みになっても、決まって席を離れず読書しているはず。
本が好きなくせに図書室に逃げない辺り、それなりに肝が据わっているところは評価してあげるわ。
「冬香いる!?」
教室に駆け込むや否や大声を出せば、驚いて顔を上げた冬香と一瞬目が合って、すぐ逸らされた。
他の男子と話していた秋人くんの横を無言で通り過ぎて、冬香のもとへ足を進める。
「去年同じクラスだったからね~。めっちゃ可愛いし、性格も評判良いから男子の間でも人気なはずなんだけど。それにしてもオレリンリンが青園出身ってこと知らんかったわー」
「今は何組が分かる?」
「確かFじゃなかったかな?この前F組に入っていくのちらっと見たし」
でかしたわ金沢。たまには役に立つじゃないの。
そうと分かれば早速行動開始よ!
終始敬語で接してくれた情報提供者の女子生徒へ手短にお礼を告げるなり、あたし達はC組から隣のクラスのD組へ直行した。
冬香なら昼休みになっても、決まって席を離れず読書しているはず。
本が好きなくせに図書室に逃げない辺り、それなりに肝が据わっているところは評価してあげるわ。
「冬香いる!?」
教室に駆け込むや否や大声を出せば、驚いて顔を上げた冬香と一瞬目が合って、すぐ逸らされた。
他の男子と話していた秋人くんの横を無言で通り過ぎて、冬香のもとへ足を進める。