seasons.(シーズンズ)【完】
適当に相槌をうつ俺にシゲは不満な様子もなく、ひたすら一人で喋り続けている。
そこでようやくナツが雷を落としてきた。


「うっるさいわねアンタ達!自習中くらい少しは静かにできないの?それでね冬香、駅前のアイス専門店に――」


複数系だったのが誠に心外である。
というかお前も自分のこと棚に上げるの好きだよな、ナツ。

それにしても進藤がサボりとは想定外すぎる。
サボりは専ら不良のイメージが強いせいか、俺の中で優等生の代名詞となりつつある進藤がそんな行動に出ていることが未だ信じられん。
調子が悪くて保健室で休んでいるならまだ納得できるも、サボりだなんて俺ですら決行に移せた試しがないというのに。

しかし長い付き合いのシゲがそう言っているのだし、きっとそれは本人が認めている事実に他ならないのだろう。
そりゃ、あんなキャラを維持してたら、たまには静かに息抜きもしたくなるか。
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