seasons.(シーズンズ)【完】
低レベルな言い合いをしていると、猫被りモードが完全オフになってる山崎凛が露呈されて、色んな意味で面白くなってくる。
こりゃ本性どれだけ隠してたか、比べ甲斐があって楽しいわね。

ニヤニヤと含み笑いを浮かべていると、「気持ち悪い」と山崎凛から文句を受けた。
言い返すとキリがないから、そろそろ聞き流すことに努める。


「まあでも、アンタのおかげで吹っ切れたって言うか、アタシも色々とスッキリしたし」
「あーら、意外に素直じゃない」
「そりゃアンタのことは八つ裂き……いや百裂き……ううん億裂きにしてやりたいほどムカつくけど、でもアタシも悪かったなーって。あの頃はガキだったからついあんなことしちゃったけど、実は後ろめたい気持ちがあったりするのよ。……ふゆちゃんには、ちゃんと謝りたいと思ってるし」


しゅんと目を細めながら、後ろめるような表情をしてみせた山崎凛。
なんだ、一応反省の色は示しているのね。
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