seasons.(シーズンズ)【完】
*
俺の当たってほしくもなかった予想はどんぴしゃりで、ナツは放課後練習の時間を利用しては俺に猛特訓を義務付けてきやがった。
すっかりナツというハーネスに捕らわれてしまった俺は、肉体的より精神的にやつれていくのを泣く泣く実感していた。
けどそんな生き地獄にも似た日々でも今日で終わりとなると、名残惜しくなるのが性ってやつなんだろうな。
「とうとうこの日が来たわね」
D組のカラー、青のハチマキを締め直しながら気合万全のナツ。
本日天気は良好。雲一つ無いない青空が広がる絶好の体育祭日和である。
「二人三脚リレーは最後だからそれまで練習する時間はたっぷりあるわよ」
あれだけ散々やったのに当日になってまで念入りに練習しなくていいだろ。
そもそもコイツは他の競技があることを忘れてないか?
「芳賀ァ、お前やる気満々だなァ」
「もちろんよ宮ちゃん、あたし全身全霊を打ち込んで挑むわ!」
「お前みたいな生徒の担任になれて先生は嬉しいぞォ。おっと長谷川、お前の瞬発力の良さにも先生は期待しているからなァ」
先生、変なプレッシャー掛けないでください。
俺こう見えて本番に弱いんですけど。
「やるからには優勝を目指す!打倒D組芳賀夏枝だコルアァ――ッ!」
どこからともなく雄叫びが聞こえてきたが、深く考えないことにした。
俺の当たってほしくもなかった予想はどんぴしゃりで、ナツは放課後練習の時間を利用しては俺に猛特訓を義務付けてきやがった。
すっかりナツというハーネスに捕らわれてしまった俺は、肉体的より精神的にやつれていくのを泣く泣く実感していた。
けどそんな生き地獄にも似た日々でも今日で終わりとなると、名残惜しくなるのが性ってやつなんだろうな。
「とうとうこの日が来たわね」
D組のカラー、青のハチマキを締め直しながら気合万全のナツ。
本日天気は良好。雲一つ無いない青空が広がる絶好の体育祭日和である。
「二人三脚リレーは最後だからそれまで練習する時間はたっぷりあるわよ」
あれだけ散々やったのに当日になってまで念入りに練習しなくていいだろ。
そもそもコイツは他の競技があることを忘れてないか?
「芳賀ァ、お前やる気満々だなァ」
「もちろんよ宮ちゃん、あたし全身全霊を打ち込んで挑むわ!」
「お前みたいな生徒の担任になれて先生は嬉しいぞォ。おっと長谷川、お前の瞬発力の良さにも先生は期待しているからなァ」
先生、変なプレッシャー掛けないでください。
俺こう見えて本番に弱いんですけど。
「やるからには優勝を目指す!打倒D組芳賀夏枝だコルアァ――ッ!」
どこからともなく雄叫びが聞こえてきたが、深く考えないことにした。