seasons.(シーズンズ)【完】
*
「うそー、ぶっちぎりC組が一位じゃない!」
最終競技の二人三脚リレーが始まり間もない頃、スタートダッシュを決めてそのまま先頭をキープしていたのはD組でもF組でもなく黄色いハチマキのC組だった。
おかげで隣に控えているナツはご乱心だ。
「ちょっと何やってんのよ金沢!真面目に走りなさいっての!」
んなこと言ってもアイツは既に真面目・真剣・本気の三拍子だろうよ。
「よりによって部外者クラスが一位とはね……予想外の展開だわ」
C組もまさか部外者クラス呼ばわりされてるなんて、思っていないだろうさ。
「転べ転べ転べ転べ……」
祈るように両指を絡めてブツブツと念じるナツ。意地汚いぞ。
呆れているとワァっと歓声が上がり、俺は俯けていた顔を反射的に上げた。
『おおっとC組まさかの転倒!二位を確保していたF組、その後ろに続くD組に抜かされてしまったぞォォォォ!』
ナツ、お前実はエスパーだろ。
とはいっても一位の座は未だD組のものではない。
本命のライバルであるF組を追い抜かさなければ、勝利をものにはできないのだ。
考えているのも束の間、
「うそー、ぶっちぎりC組が一位じゃない!」
最終競技の二人三脚リレーが始まり間もない頃、スタートダッシュを決めてそのまま先頭をキープしていたのはD組でもF組でもなく黄色いハチマキのC組だった。
おかげで隣に控えているナツはご乱心だ。
「ちょっと何やってんのよ金沢!真面目に走りなさいっての!」
んなこと言ってもアイツは既に真面目・真剣・本気の三拍子だろうよ。
「よりによって部外者クラスが一位とはね……予想外の展開だわ」
C組もまさか部外者クラス呼ばわりされてるなんて、思っていないだろうさ。
「転べ転べ転べ転べ……」
祈るように両指を絡めてブツブツと念じるナツ。意地汚いぞ。
呆れているとワァっと歓声が上がり、俺は俯けていた顔を反射的に上げた。
『おおっとC組まさかの転倒!二位を確保していたF組、その後ろに続くD組に抜かされてしまったぞォォォォ!』
ナツ、お前実はエスパーだろ。
とはいっても一位の座は未だD組のものではない。
本命のライバルであるF組を追い抜かさなければ、勝利をものにはできないのだ。
考えているのも束の間、