君と夢見るエクスプレス
このままテーブルに突っ伏して、寝てしまうんじゃないか。もし寝てしまったら、放っておこう。お開きになっても、私は起こしてやらないから。
「ん? やめておけよ」
さっきまでの威勢の良さは何処へやら。急にトーンを落とした穏やかな声で、私を見つめる。
だけど、意味がわからない。
「何言ってんの?」
「ん? わかってると思うけど、危ないことだけはするなよ、な?」
今度は言い含めるような口調で。
とろんとした目は、まだ私を捉えてる。
「皆まで言わせるな、俺が……、食ってやろうか?」
「はい?」
自分でも驚くほど、綺麗に語尾が上がった。驚くのは、そこじゃない。
『食ってやろうか』とは何を?
考え始めてすぐに浮かんだのは、妄想みたいな答え。今朝の会議室での出来事そのもの、さらに続きが展開し始める。
必死に掻き消すのに効果なく、急激に顔が熱くなってきた。一気に酔いが回ったみたいに。
「何かさ、余計なこと考えてない?」
「べ、べつに……、何にも考えてないけど?」
「酔っ払ってんのか?」
「ち、違う! 放っておいてよ」
ヤバい、呂律が回らなくなってきたじゃない!