私を見てよ…。
喧嘩。優菜side
ーー席替えだ。って喜んでたのに。
なんで空と美緒が隣なのよ…。
二人は仲良さげに喋ってる。
……私の彼氏なのに。
醜い嫉妬が私の心を黒くする。
最低。
サイテイ。
頭の中は美緒への怒りでいっぱい。
……もう許せない。
「ねぇ。美緒。」
美緒を呼び、腕を掴んで屋上に連れ出す。
「空くんと、喋り過ぎじゃない?」
すこし穏やかに言う。
「そうかな?」
へへっと笑い私の質問に答える美緒。
私は我慢できなかった。
別に美緒は悪くないのに……。
「私の彼氏なのに!!私の彼氏なのにどうして美緒なの!!!」
そう怒りを込めて怒鳴った。
掴んだ美緒の手は微かに震えていた。
「ご、ごめん…優菜。」
やばい、言い過ぎた。
そう思ったときには美緒は私の手を優しく退かし、目に涙をいっぱい溜めてもう一度、ごめん。と小さい声で呟き屋上を出ていった。
あぁ、こんなこと言うつもりじゃなかった。
美緒を傷付けてしまった。