届けたい想い
いいじゃん、ケチ。




そう言おうと思ったけれど、和馬の切なそうな顔を見たら、とても言う気にはなれなかった。




「あ、家ついた」




気づくと、もう私の家に着いていた。




時間が経つのが早いなぁ…と、改めて思った。




いつの間にか和馬が送ってくれた、みたいになっちゃった。




「じゃ、俺帰るわ」





そう言って私から反対の向きを向いて、歩いて行く和馬。




なんであんな悲しそうな顔するの?




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