アイツ限定
嫌だ、嫌だ。
「くー…。恐怖で引きつった顔もまたたまらないねぇ~…。大人しく俺らに従うんだ。」
そういって、ニヤッと不気味に笑うロン毛野郎。
その後ろでは、4頭身野郎がニタニタと気持ち悪く笑っていた。
あたしは、もう下がれるところまで下がってしまい、後ろは既に壁。
もう…逃げられない。
相手との距離はもう30センチを切っている。
でも…
「…絶対に嫌だ。」
あたしは、そういって、相手を睨む。
あんな想いするくらいなら、死んでやる。
「ふっ…生意気なお嬢ちゃんだ。」
そういって、ロン毛野郎は、あたしの喉のナイフを突き立てた。
その瞬間、ジワーっと、喉に痛みが走る。
痛みで、一瞬顔がゆがんだ。
ロン毛野郎は、あたしの喉からナイフを離し、ナイフをあたしに見せる。
ナイフの刃先には、あたしの血が赤く光っていた。