アイツ限定
「ほらほら…。そんなこと言うから、切っちゃったじゃないか。」
そういって、ロン毛野郎は、そのナイフを少しなめた。
気持ち悪い。
息ができない。
首の痛みよりも、この場に立っていることの方がつらくなってきた。
足はもうふらふら。
壁に寄りかかっていないと、きっと今のあたしは立ってはいられない。
「おい、脅しはその辺にしとけよ。さっさと移動しようぜ。」
4頭身野郎が、ため息交じりでそういう。
移動…?
冗談じゃない。
ここから移動したらあたしは確実にこいつらにやられる。
嫌だ…
嫌だ…