アイツ限定
もう一生会いたくない
当時俺は高校1年生だった。
季節は春。
桜の花も、やっと咲き始めたかって頃だったと思う。
その日俺は、バスケの部活帰りで、チャリでいつもの帰り道をゆっくりとこいでいた。
そしたら、バスケットボールをつく音が聞こえた。
ダム…ダム…ダム…
聞きなれた音だったからすぐにわかった。
俺はなぜか、その音の聞こえる公園前でチャリを止めた。
部活で疲れ切っていて、一刻も早く家に帰りたいはずなのに、その時はなぜか止まらなければならない気がして、チャリを止めたんだ。
その公園には、さびたバスケットリングが1つあった。
相当なバスケ好きなやつがやってるんだと思って、俺は公園の入り口でチャリを止めて、バスケしている奴のことを見に行った。
そこには、綺麗な女の子が1人で慣れない手つきでシューティングしてた。
まぁ、こいつがマリ。
当時のマリは、中学1年生で髪の毛も長くて、女の子って感じったった。
いわば、美少女ってやつ。