あの日のナミダ
「よっ。」
「あれっ。
お前ずっとここに居たのかよ。」
倉庫に着くと、いつものようにメンツの挨拶に答える事なく、幹部部屋に。
そこには昔からの悪友で副総長の河村 皐月ーカワムラ サツキーが居て、ソファーに寝転んだまま挨拶してきた。
俺はそんな皐月に呆れたように聞いた。
「だって、学校めんどいし。
始業式なんて行っても意味ねぇし。
秀太もどうせ参加してねぇだろ??」
「まぁな。」
俺はそれだけ答えて、総長専用のソファーに腰かけた。
「で、秀太は何してたんだ?」
「俺は学校行って、裏庭に居た。」
俺はそれしか答えなかった。
「あっ、2人共早いね。」
「いや、遅いだろ!!」
またドアが開くと、幹部で情報担当の廉矢 浩介ーカドヤ コウスケーが入って来て、そう言った。
すかさず、皐月が突っ込む。
まぁ、浩介は族やってるくせして、授業もわりと真面目に出てたりするから、それでこの時間に来たんだろう。
頭は良いけど、たまに天然だったりもする。