あの日のナミダ
「へぇ~。
じゃあその…片桐さん調べて銀狼の姫にでもするの??」
「まぁな。
俺らが声かけた瞬間、その子は狙われるようになるだろうしな。」
何故か浩介の問いかけには俺じゃなく、皐月が答え、2人で結論付けた。
「まぁ、とりあえず頼んだ。」
「うん。
珍しいお願いだし良いよ。」
浩介は笑顔で頼みに承諾すると、パソコンに向かった。
「秀太…出たよ。」
暫くすると、浩介がそう声をかけてきた。
「どれどれ~?」
興味があるのか、皐月も隣から覗き込んで来た。
『片桐 梓依
199×年6月23日生まれ
O型』
そんな情報から始まり、家族構成や学歴、他にもいろいろ書いてあった。
「これで全部か?」
「そうだよ。」
「スリーサイズとか載ってないのか??」
俺と浩介が表示されたプロフィールについて話していると、隣の皐月がそう言い出した。
「馬鹿。」
マジで馬鹿だと思ったから、そう言って殴っといた。
嫉妬半分てことは伏せて。
「1ー2かぁ。
あの新しくクラス持った新任の教師のクラスだね。」
「明日連れてくる。
お前らも会ってから決めれば良い。」
「うん。」
「そのつもり。」
俺の言葉に2人ともそう言って承諾した。