涙唄--ナミダウタ--
「って、1時間目サボっちゃうの?」
私は音葉に問いかけた。
「え、サボらねぇの?逆に。
俺と音葉はサボる気満々だぜ?」
ニヤッと笑って、私に向かって言った。
そんな姿にも、キュンっとなってしまって。
私って、本当に奏矢くんが好きなんだな…。
……じゃなくて。
「いいのっ?また怒られるよ」
「もー!花音は真面目すぎ!
一回くらいいいじゃーーん」
ギャハハと笑って、私の肩を叩いた。
ち、力が強いですよ、音葉さん…。
「そーだぜ野村。
一回だけならいーじゃんな!
それに、
今日は空が綺麗じゃんか。」
…私はそう言われ、空に顔を向けた。
本当だ…。
今日は本当に空が綺麗。
今年初めて思ったかも。
「ホントだ…。
でも奏矢が言うとキモチワルイデス。」
「うるせぇ音葉!お前は黙ってろ〜」
一瞬で私たちは笑顔になった。
この3人は、ホントに笑顔が絶えない。
……ずっと、このままでいたいな。
「ずっと、このままでいたいなぁ。」