涙唄--ナミダウタ--
急いで靴を履いて、正門にいる音葉に向かって走った。
「ハァハァ…っ!
音葉ほんっとに速い!
私遅いんだってばー」
息を切らしながら、私は音葉をキッと睨んだ。
「ごめんってばー!
怒らないでよー」
へへっと笑って私の頭を撫でる。
仔犬じゃないんだからねっ!
「じゃあ歩こっか。
私、聞きたいことがあるんだ。」
音葉が…私に聞きたいこと?
なんだろう…
しかも、こんな微妙な雰囲気で聞きたいことって…。
こんな音葉…初めてだ……