涙唄--ナミダウタ--
私たちは、正門から離れたあと、
他愛もない会話をしていた。
でも、ずっと気になってた。
聞きたいことってなに…。
音葉はいつまでたっても
そのことには触れないし…。
「あっ、あの公園って花音の家に近い公園だよねっ?」
ボーっとしていた私は、びっくりして肩にかけていたカバンを落としそうになった。
「へっ?あ、そうそう!
ここから5分くらい歩いたら、私の家だよ。」
「へぇ!!そんな近いんだ!?
なら、あそこの公園に寄ってこ」
ぐいっと私の腕を引っ張って、公園に入った。