涙唄--ナミダウタ--



**奏矢side**


「おっはよー!」

教室に入る前に、俺の背中がバンっと叩かれた。


この力の強さは…。



「…音葉だなぁー!?」


「な、なんでわかるのよ!
叩いただけじゃんっ」


朝からこいつはテンションたけぇなぁ。
でも、このテンション高いのにももう慣れたな。


音葉とは、小さい頃からの仲で。
気づけば隣にいて、
よく一緒に遊んでた。


「お、野村もおはよう」


音葉の後ろにいた、野村に声をかけた。


「あ、うん、おはよ…」


…あれ?
元気なさそう。
風邪でも引いてんのか……?

野村はそのまんま、教室に入って行った。

「おい音葉、野村風邪でも引いてんのか???

元気ないけど。」


「え?さっきまでちょーテンション高かったよ?
どしたんだろう。
………あーーー!
そゆことか。



ごめーーーん花音〜」


音葉は、野村に謝りながら野村の元へ向かった。


なんで、謝ってんだ?
音葉は……。


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