涙唄--ナミダウタ--
『俺は…音葉が好きだ。』
もう、今日のお昼聞いた言葉で、
私は失恋した。
……聞かなきゃよかった。
あんな辛い思いするなら。
お昼は、もう胸が苦しくて。
食べられなかった。
……わかってたのに。
奏矢くんが、音葉のことが好きだって。
なのに、なのに……。
こんな辛い思いをするなら、奏矢くんを好きになんてならなければよかった。
どうして奏矢くんを好きになっちゃったんだろう…。
そう思っていると、涙がぶわっ と一気に流れてきた。
止まれ、止まれ!!
って思ってたのに、
全く止まらない…。
恋って、なんでこんな苦しいんだろう。
もっと楽な恋したいよ…。
「…野村?」
ドキンっ
…タイミング悪すぎ…。
なんでこんな時に、
奏矢くんが私のとこへ来るの…。