涙唄--ナミダウタ--
「でもさ、俺って
まだ音葉って呼び捨てしてていいと思うか?」
えっ?
奏矢くんにしては、意外な質問。
だって、そんなこと考えてなさそうだったから。
「…ぷぷっ、いいと思うよ?
音葉にとって、奏矢くんは
大切な
大切な幼馴染なんだからね。」
「野村……………。
………なんで最初笑ったんだよ」
「ごめんってばぁぁ!!」
夕方の公園は、私たちの笑い声で埋め尽くされた。
そして、夕陽で輝く奏矢くんの笑顔は、
今までで1番綺麗だった。