涙唄--ナミダウタ--
それぞれの席についた。
でも、本当に奏矢くんは
何も気にしてないのかな……。
「花音、ちょっといいー?」
音葉に呼ばれ、私は音葉のもとに行く。
なんだろ……?
「花音って…もしかしてさ、
奏矢が…その、私のこと好きって知ってた…りした?」
音葉が、遠慮がちに聞いてくる。
「うん!知ってたよ。
この前言われたばっかなの。
でもその前に、確信はなかったけど
気づいてたよ。」
…そう。
奏矢くんに会ったときからなんとなく気づいてて。
「そ……うだったんだ…。
ごめん、花音…………」
えっ?
「なんで、謝るのっ?」