涙唄--ナミダウタ--
………長い沈黙を破ったのは…
「…花音、それめっちゃ嬉しい」
奏矢くんだった。
う、嬉しい…?
「そんなこと、考えたこともなかった。
まぁ、自分でさすがに思わねぇけどよ。
花音の言葉、めっちゃ感動したぜ。」
自分の胸に、握りしめた手を
ポンポンと叩きながら、私を見つめてくる。
「花音っ、ありがとな」
トクンーーーー……。
また、私の胸が高鳴った。
何回高鳴ればいいんだろうか。
胸の高鳴りは止まらないまま、
午後の授業になった。