涙唄--ナミダウタ--



「なぁ花音、なんか飲み物持ってねぇか?」


飲み物?



「お茶ならあるよ。

あ、でもダメだ。私、お昼飲んじゃった。

だからないな。なんかあった?」


「ただ飲みたかったんだよー。

でもあるんだろう?
ならくれー!」


私に向かって両手を合わせて、
お願いっ!
と言ってくる。



え…いやいや!!!
ダメでしょっ!!!!



そ、その…


「か…………かっ…!!」


照れて言えない。
か、間接キスだなんて…。


「なに?間接キスって?


おれ気にしないから。」



…へっ!?



いやでも…。

奏矢くんが話してる時に、お茶を飲んでいたので手元にある。
これを差し出すだけなんだけど…。



「なんだ!お茶ってこれじゃん。」


私の手元に置いてあったお茶を、
奏矢くんは取ってキャップを開ける。



わ、わあああああぁぁぁぁあああ!!



「…んっ…。」


口をつけ、飲む。


わ、私…


奏矢くんとーーーーー…。




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