君への一歩



昼食が終わり、遥香が手洗いをするため、教室を出てトイレに行こうとした時...


「あっ」

「...」

廊下でばったり遥香の最近の様子をおかしくした張本人。

和哉が立っていた。

「あの時の!!!」

遥香は目を輝かせながら和哉の元まで駆け寄り、腕を掴む。

「げ...ななんですか...?」

「あの!この前のお礼したかったの!!お礼というより、お詫び!!」

「あぁ...大丈夫です...」

「私の気が済まない~!」

和哉は迷惑そうに、自分の腕をがっちり掴んでいる遥香の手を解く。

それと同時に遥香は和哉の肩にぴったりと張り付く。

「なっ!!...///」

遥香がくっつくと、一瞬にして顔が赤くなり、あたふたし始める和哉。

(も~この先輩本当に苦手...)


照れてるの...?

や、やばいウブなんだ...///

ちょっと可愛いな...!


「じゃあまず名前教えて!」

「...」
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