異世界ハーフのお姫様
「…」
沢纚大臣がもうそろそろ怒りそうだったから、移動しなくちゃ。
あたしは人々に笑みを向ける。
「…さぁ、まだ始まったばかりの夜ですよ?楽しんで下さい」
沢纚大臣についていく。
「…ココですよ、嶺雨姫様」
嫌味の様に吐かれた言葉。
あたしはギロッと沢纚大臣を睨みつけて、中に入った。
そこには…もう準備がされていた。
中央に案内されて…弁解台の前に立つ。
判決を下すのは、ワールツの裁判家一家が担当している。
「…」
あたしは静かに待つ。
ココの裁判家は確か…。
「…始めましょうか」
扉が開き、砂が舞い…視界が眩む。
あたしが目を細める先には……。
いつもキミがいたんだね。