イジメから始まる物語
「ねぇねぇ、佐倉舞って知ってる?」
「あぁ!あの子?美人で勉強できて信頼も厚いのに暴力事件起こして三日間自宅謹慎なんでしょ?
俺、暴力事件さえ起こさなければ今日告る予定だったんだけどなぁー」
「シュウじゃ無理だよー」
「なんだよそれ!カナの意地悪!毒舌!冷酷だ残酷だ!」
「シュウが一番毒吐いてるよ!」
もう噂出回ってんだな…
教室に入ると一番に目に入ったのは園田と天野。
またイジメてんのか?
そう思って近付いて行った。
しかし聞こえてきたのは俺の創造を覆す物だった。
「…はゴメン。あの…俺さ、ずっと園田の事好きで…俺素直じゃ無いからさ…ガキみたいだよな、悪りぃ。あの、今返事貰えねぇかな…
無理なら待つからさ。」
「ま、待ってるのも辛いと思うから今返すね…
ごめんなさい、天野くん…アタシ、好きな人がいて…」
「いや、いいよ、大丈夫。
もういじめないから」
天野は軽く笑うと教室を出てった。
「ほほぉー?園田、聞いたぞぉ」
「おがっ⁈今の事は皆には内緒ね?ね⁉︎」
おが?大神くんの略か?
「わかったわかったはいはいはいはい」
「はいは一回!」
「ほーい」
「おーい、園ちゃんー!約束の時間もう過ぎてるけどー!」
「あ、成瀬くん!ゴメンね忘れてたや」
「裕也?園田と知り合いか?」
「いやちょっと大神一砂を語る会でな…」
「なんだよその会ぶっ潰す&会長殺す」
「会長俺ー♪」
「…殴っていい?」
「俺にそんな趣味は無い」
「話進めよーよ」
「あぁ!そうそう、その会にな、昨日園ちゃん入って来て〜、一砂の恋愛状況について話してた訳よ」
「余計なお世話だな」
「それで、アタシ達の予想は…」
「「大神くん/一砂の好きな人は佐倉舞だ!」」
「…は?いやいやな…キーンコーンカーンコーン♪」
「やべっ、予鈴だ!俺教室戻るわじゃな」
「あぁ…」
そのあと担任がなんか話してたけど頭の中には入って来なかった。