イジメから始まる物語
一砂目線

帰ってベットに寝転び今日の事を整理する。

…俺が、佐倉を好き?

でも佐倉を特別に扱ってるところはある。

それが、好きなのか?

俺だけじゃわからなくなって俺は裕也に電話をした。

プルルル…プルルル…プル…ガチャ

『もしもし?一砂?』

「裕也。ちょっとさ、相談あってさ…」

『あぁ、じゃぁ、お前の家の側にある公園で待ってるわ』

「おぉ、わかった。」

直接話す方が早いと思ったんだろう。

俺は制服から着替えて、公園へと向かった。




「一砂〜!」

「裕也。待たせて悪かったな。」

「いやいや〜、俺は退屈しなかったからいいよ〜♪」

「そりゃそうだろうな、園田が居るんだから。」

「やっほ、大神くん。」

「やっほ、じゃねぇよ!なんで居るんだよ!」

「なんでって…」

「「大神 一砂を語る会をしてたから!」」

「その会解散しろ!」

でもまぁ、女子が居た方がわかるかもしんねぇし、今回だけは許してやろう。

「もういいよ、園田も一緒に相談乗れよ」

「そのつもりー」

俺は佐倉に対するモヤモヤを2人に話した。

2人は黙って話を聞いてくれた。

「…舞ちゃんが泣いてたら笑顔が見たい?」

「あぁ。」

「舞ちゃんが助けを求めたら助けてあげたい?」

「あぁ。」

「それはじゃぁ『好き』なんだよ」

園田は笑顔で言った。

「これが…好き?」

「俺も初めて知った!

…そっか、じゃぁ俺、アイツの事好きなんだ。」

「「え?」」

裕也の呟きに反応した俺と園田を裕也は知らん顔したまま笑顔に戻った。

「やっとわかった!ありがとな、園ちゃん♪」

「いえいえ♪ところでー、成瀬くんの好きな人って誰なの?」

「園ちゃんにはナ・イ・ショ♪」

「えー」

「暗くなって来たから俺園ちゃん送ってくるわ〜

一砂、夜電話する」

「おぅ、わかった」

俺はそこで裕也と園田と別れ家に帰った。

晩御飯を食べ、風呂から上がってベットに寝転ぶと枕元に置いていた携帯が鳴り出した。

裕也からの電話だ。

「もしもし?」

『一砂、今日俺好きな人居るって言っただろ?』

「あぁ、その事か?つかその好きな人って園田に言ったのか?」

『まさか!言えるわけねぇだろ本人に!』

「そりゃ言えねぇなー。

…ん?」

『どした?』

「好きな人って…園田?」

『そ、そうだ、けど…』

「あぁ、わかった!」

『何が』

「俺を語る会を続ける理由だよ!」

『っあっそ!』

「園田と2人っきりで喋れるもんな」

『そうだよ!悪いか!』

「うぅん、むしろいいと思う。もう俺その会潰せなんて言わねぇ。」

『サンキューな、一砂』

「おぅ、じゃぁまた明日な。」

『おやすみ』

俺は裕也との通話を終了すると携帯を置き寝転んだ。

…そうか、裕也も俺も恋してんのか。

なんか、新鮮な気持ちだな…

そんな事考えてる間にいつのまにか寝ていたらしく気がつけば朝だった。
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