執事くんはお嬢様に溺愛
「そうです、お嬢様!私がお相手致します」
「…ダンスのか?」
「はい!私がご一緒にお教え致します!」
はじめから何故そうしなかったのか、気付けなかった自分をぶん殴りたいところだ。
「あっ。いえ。別に、無条件にお嬢様とイチャイチャできるですとか、遠慮なくお嬢様に触れるですとか、そんな邪な考えは少ししか御座いませんよ?」
「…少しは、あるのか」
「お嬢様を目の前にして、そんな無心になることなど、私にはできません!!」
潔すぎて、逆に天晴れである。
そんな風に隠さず言われてしまっては、こちらとしてはどのような反応をすればいいのか困ってしまうローラだったが、ダンスに関しては猫の手も借りたいところ。
「…ま、まぁよい。変な所は触るなよ」
「お嬢様!!!!」
結局了承するローラであった。
アッヒェンベルに甘いのはローラも同じなのかもしれない。