俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
「編集長…じゃない、亮…平」
勇気を振り絞り、隣で眠る恋人に声をかける。
まさか、本当にわたしたちが恋人同士になれるなんて思ってもみなかったから、今でも夢みたいだ。
だから背中を向けられて、声をかけずにはいられなかった。
すると、小さく吹き出す声が聞こえたのだった。
「ずいぶん、ぎこちなく呼ぶんだな」
振り向いてくれた亮平は、目を細めて笑っている。
「あ、当たり前じゃない…」
うわぁ。
タメ口を使うのも緊張する。
そりゃ、そうか。
つい数時間前まで、ただの上司と部下だったんだから。
「まあ確かに、オレも今ここに平瀬…じゃない、香乃子がいるのが信じられないし」
「ほら!自分だって間違えた」
からかうように言うと、亮平は少しムッとして起き上がり、わたしを見下ろすように両手をベッドについた。
「そりゃあ、間違えるよ。もう望みはないと思って諦めてたんだからさ」
そう言ったと思ったら、また唇を重ねてきた。