俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
編集長は美人がお好き!?


ホントに驚きだ。

社内で見る限り、編集長に女の影はない。

それなのに、ハーティーなんて旬の化粧品メーカーに知り合いがいるなんて…。

一体、どんな関係の人なんだろう。

「で、前回、2ページ分取って、メイクのやり方を紹介するって決めたろ?この中で、誰かモデルやりたいヤツいるか?」

突然の編集長の質問に、みんな目を丸くする。

「あの…、普通はモデルさんに頼みませんか?」

編集者の一人、住吉さんがおずおず尋ねると、編集長はペンを回しながら答えたのだった。

「そうなんだけど、予算が足りないんだよな。ただでさえ、赤字だろ?」

「ですけど、顔を出すのはちょっと…」

小さくなった住吉さんは、編集長が大の苦手だ。

目をそらし、『拒否』の態度を取っている。

他の女子社員もやりたくないのか俯き始め、急に部屋が静まり返った。

このまま、もし誰もやらなかったら、企画倒れになっちゃうかな?

それは、かなり残念な気もするし…。

「はい!わたし、やります」

気が付いたら、手を挙げていたのだった。
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