俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!
嵐の予感はキスから始まる


「みなさん、よろしくお願いします。今日から一週間、ソフトの使い方等を説明する早川修司です」

スーツをピシッと着こなし、愛想のいい笑顔を浮かべる修司さんに、住吉さんからため息が漏れる。

「早川さんのお兄さん、かなりイケメン」

そのとろけそうな声は、しっかり修司さんにも聞こえていて、照れ臭そうに苦笑いを浮かべている。

そりゃあ、今日の亮平と比べれば余計に思うかもね。

なにせ、仕事が繁忙期に近づくと、身なりが崩れ始めるんだから。

とはいえ、決して『不潔』な意味ではなく、『構わなくなる』という意味でだけど。

今日も、スーツ姿の修司さんとは対照的に、亮平はシャツにチノパン姿と、かなりラフだ。

「それじゃあ、始めていいですか?」

修司さんは、かけ声と共に視線を合わせてくる。

だけど、思い切りそらしてしまった。

申し訳ないとは思うけど、亮平とだって毎日満足に一緒にいるわけじゃない。

特に、ここ二、三日は仕事が終わってから会えていない。

誤解を招く行動は気をつけなきゃ。
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